契約の恋愛
あの出来事で、何となく紀琉と永遠に会えないようなそんな気がして、引っ掛かっていた。

一気に心の距離が開いてしまったから。

だから、会いにきた。

幸いなことに紀琉は何度か璃雨に連絡をくれているから、心配はないと思うんだけど…。

「…ここ…。」

璃雨は、ある場所で足を止めた。

大学の生徒は、相変わらず前と変わらずに制服姿の璃雨に、変な視線を送ってくる。

そんなことなんて気にせずに、璃雨は大学の裏の広場に目を奪われていた。

緑に溢れ、太陽が眩しく照っているその場所は、何だか懐かしい。

…何だろう…。

璃雨はゆっくりと足を進めていく。

芝生の所には、立ち入り禁止という看板が立てられていた。

ここ…。知ってる。

璃雨は、静かに辺りを見回し心の中で呟く。
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