契約の恋愛
落ち着く…。

そう思い、目を開けると見知らぬ男がいつのまにか目の前で、璃雨を凝視していた。

肩に触れかけた男の手が、すごい速度で下にさがる。
……!!!?

璃雨はびっくりして、思わず後ろにあとずさった。

周りにはいつのまにか人はおらず、男と璃雨の二人だけになっていた。

この人…だれ?

璃雨は目の前の男に釘付けになる。

すると男が、ほんの少し微笑み口を開いた。

「…璃雨ちゃん…だよね?」
突然知らない男から、名を呼ばれ戸惑う。

紀琉のことといい、何でこんなにも知らない人が璃雨のことを知っているんだろう。

そんなことを思いながら、恐る恐るうなづいた。

その瞬間、一瞬で男の顔が歓喜の表情に変わった。

今にも手をたたきだしそうな子供っぽい雰囲気に、璃雨は圧倒されてしまう。

男は、一気に見えない壁を壊し、ずいっと璃雨に近寄ってきた。

「やっぱり!!う~わ~想像以上に可愛いんだけど。」
じ~と璃雨の顔を見つめてくる。

璃雨はそんな男の視線をわずかに反らしながら、ようようと声を出す。
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