契約の恋愛
素直な感情を素直にぶつけてくる陸飛は璃雨にとって、すごく眩しい。

陸飛は単純でバカだけど、自分以外の人間の幸せを心から喜べるような、そんな心優しい男の子だ。

天使なのは外見だけじゃない。

陸飛を見ていると、バカで安心したりもするけどその一方で見てきたものの違いを思い知らされる。

寂しくなってくる。

いつか自分の全てを曝け出せる存在に出会いたい。

そんな夢を今でも捨てきれないでいるように。

私は陸飛のめっいっぱいの祝福に笑顔で答えた。

「ありがとう。」

その一方で心を傷めている自分がいた。

紀琉と私をつなぐものは契約しかない。

璃雨がこんなに祝福を受けてもいいんだろうか。
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