ずっと抱いてて
 互いを想い合えているというだけで……。
 

 そしてラブストーリーは続いていく。


 部屋の中の熱を外へと逃がすため、愛海がクーラーを入れた。


 室内が徐々にではあるが、冷え始める。


 少し寒いぐらいだった。


 薄手のシャツの上から一枚ぐらい羽織らないといけないぐらい……。


 それだけ部屋が冷え込んでいる。


 開放的な夏がボクは好きだったし、愛海も同じようだった。


 ボクたちは互いにゆっくりしている。


 クーラーの利いた部屋の中で。


“五月でこの暑さだから、六、七、八月はどうなるんだろう……?”


 正直なところそう思えていた。


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