Secret Prince
「あぁ、分からないよ。
 あんたの、くだらない思想なんて、
 分かりたくもない。
 ただ、あんたを想ってくれてる人間が
 必ずどこかにいるって事を忘れるな。
 自分の事を想ってくれてる人間がいる奴は、
 孤独なんかじゃねえよ。
 そんなにも、簡単に、孤独の辛さも
 分からないくせに、胸の中にある寂しさを
 ひけらかしてんじゃねえよ。」





口調が、大分きつくなっている。
言葉の節々から、俺を突き刺す棘の感触が
伝わってくる。
だが、俺は、言い返さない。
いや、言い返す事なんて出来ない。



































凪は、言いたい事を言い終えたのか、
おもむろに立ち上がって、寮へ戻ろうとした。
が、それは、遮られた。
自分でも、何故かは分からないが、
一歩踏み出した凪の腕を、思わず、反射的に
掴んでいたから。
< 514 / 644 >

この作品をシェア

pagetop