Secret Prince
「そんな事ないよ。
 でも、・・・・・・・・・俺は、これから、
 何をすれば良い?」




俺は、心の中からだけど、ビオラに語りかける。
自分でも不思議なくらい、酷く落ち着いた声で。
だからといって、声色は冷めてはいない。
寧ろ、その奥には、新しい玩具を与えられた子供のような、
そんな思いが巡っている。



































【んーとね、藍斗には、僕達が持ってる宝石が
 あるでしょ?
 それを合成して、完全な宝石を作ってもらうんだ。
 大丈夫だよ、藍斗には、その能力が備わってるんだから。
 まぁ、僕の存在が犠牲になるのが、ちょいと難点だけど、
 ・・・・・・・・・俺は大丈夫だから、気にするな。】





最後の所だけ、意図的に低くして、俺が逆らえないように
してくる。
これまでも、何度もしてやられてきた。
とびっきりの甘さと、奥に秘められた優しさが
伝わってきて、俺は、何も言えなくなってしまうんだ。






































だけど、・・・・・・・・・これだけは駄目だ。
ビオラが良かったとしても、俺には、まだ早すぎるんだよ。
そう簡単に、自分の大切な人がいなくなるなんて、
俺には耐えられないから。
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