Secret Prince
それを聞いた先輩方は、ぞろぞろと入ってきた。
何だか、……急に、賑やかになったな。














パシャ。
横を見ると、雅先輩が、そっと足をつけていた。
そして、俺の横に座り込んで、柔らかい声色で囁いた。


「背中、流してあげるよ。」



そう言って、雅先輩は、俺の肩を優しく抱いてきた。
……が、有無を言わせない何かを感じるのは、俺の気のせいだろうか。












「それじゃあ、お言葉に甘えて。
 俺も、あとで、先輩の背中流しますよ。」


俺は、素直に、それに従う事にした。
従わないと、夜、部屋に転がり込んできかねない。
柔らかい声色の裏に、薔薇の棘のような毒々しさと、魅了されてしまいそうな妖艶さを
兼ね備えている気がした。
何といっても、……企業秘密は死守しておきたいから、な。
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