盲目の天使
「リリティス。皆、部屋を下がった。今この部屋にいるのは俺たちだけだ」
その言葉に、リリティスがめったに見せない蒼い瞳を、めいいっぱい開いた。
「いつから・・、いつからいないのですか?」
「お前が泣き始めた頃からだ。オルメが皆を退出させた」
「なっ!!」
固まってしまったリリティスに、カルレインは何と言って詫びるかを、考えていた。
「怒ったのか?」
「あきれたのです。皆に見せてやれだなんて・・」
そこまで言って、行為を思い出したのか、リリティスの顔が、ほんのりと色づいた。