盲目の天使



コウガイめ。カルレインの供をするなど、余計なことを言い出しおって・・・。



王は、タザトットの重要性を、もちろん理解していたが、

それ以上に、カルレインが、大臣たちの議論を、一瞬でおさめたことが気に入らなかった。


成功すれば、それで良し。

失敗すれば、全ての責任をカルレインに押し付けて、高い鼻っ柱をへし折れる。


ついさっきまで、そんな風に考えて、ほくそえんでいた。

が・・・。



・・コウガイが一緒となると、カルレイン一人に責任を押し付けるわけにもいくまい。









< 139 / 486 >

この作品をシェア

pagetop