盲目の天使

「そこの男前の旦那!奥さんにいかがですか?」


露天の店主が、美しい玉飾りのついた首飾りや腕輪をカルレインに薦めてきた。

通り過ぎようとした二人の前に立ちはだかり、本当にお得なんですよ~、

などと言って、強引に薦めてくる。


露天に並んだ色とりどりの宝飾品を見て、

カルレインは、リリティスがアルシオンに髪飾りをもらったという話を思い出した。


「リリティス。お前は何かほしいものはないのか?」


「私は、カルレイン様から、たくさんのものをいただいておりますから。

それよりも、こうして一緒に出かけられて、とても嬉しいです」


出かけるのをためらっていたものの、リリティスの声は弾んでいて、

カルレインは、連れ出してよかったと、ほっとした。






< 247 / 486 >

この作品をシェア

pagetop