盲目の天使

額、まぶた、頬にあご・・・。

カルレインは、狂ったように、いたるところに唇を寄せる。


「カ、カルレイン様?」


口付けられるのが嫌なわけではなく、その行動の不可解さに、

リリティスは、戸惑いの声を上げた。


ようやく落ち着きを取り戻したカルレインは、そのままリリティスの首筋に顔をうめ、

息を切らせながら、そっとつぶやく。


「俺なんだ」


「え?」


「その強盗のような男は・・、

俺なんだ」


カルレインの言葉を咀嚼して、その意味に気づいたリリティスは、驚きに目を開いた。


「まさか・・・」


「俺なんだ!」


カルレインは、リリティスを、力いっぱい、狂おしいほどに抱きしめた。


< 461 / 486 >

この作品をシェア

pagetop