盲目の天使
この感触は・・さっき額に感じたのと同じ熱だわ。
口付けられているのだと直感して、力いっぱい手をどけようとするが、
カルレインは、ますます強く握り締めてくる。
「美しい・・」
カルレインの低い囁きに、めまいがして、リリティスは、
自分が裸だということを思い出すまでに、少しの間ができた。
「いやっ!見ないでください」
リリティスが、身をよじって、反対を向こうとすると、
逆に、カルレインに腕を引かれ、
そのたくましい腕の中に、すっぽりとおさまってしまった。
心臓の音が、カルレイン様に聞こえてしまいそうだわ!
自由がきく方の手を、カルレインと自分の体の間に挟んで、なんとか密着を防いだものの、
リリティスは恥ずかしさで、気絶しそうになった。