盲目の天使

「美しいと言ったろう?」


カルレインは、わずかにできた隙間から、リリティスの体を眺めた。



なんという、美しい肌だ・・。



きめ細やかな白い肌。

傷一つないその柔肌は、触れるのがためらわれるほどに、清らかなものに思える。

大勢の美しい女たちを見てきたが、こんなにも心惹かれたことはなかった。


その白い肌が、自分の一言で、瞬く間に真っ赤に染まっていく。

顔だけでなく、首から下の鎖骨の辺りまでが、桃色に染まるのを見ながら、

カルレインは、その緩やかなふくらみに、触れてみたい衝動に駆られた。


自分の言葉一つに、こんなにも、大げさなほどの反応を示す。

もしも、その肌に触れれば、一体、どんな反応を示すのか。











< 52 / 486 >

この作品をシェア

pagetop