盲目の天使
「服も一着ではありませんよ。靴や髪飾りも、こんなに。ほらっ!」
ほら、というからには、それらが、目の前に山となって並べられているのだろう。
しかし、リリティスには、それがどれくらいの量で、なおかつ、どれくらい高価なものなのかは、まるでわからない。
もちろん、嫌ではないのだが、そんなことをしてもらう義理もない気がする。
それとも、あまりに貧相な自分を連れては、カルレインが恥ずかしい思いをするのだろうか。
第一・・・。
「でも、旅をするのに、動きにくい服では、困らないかしら。
なんだか、あちこちひらひらしているみたいだけど」
「形は一見複雑に見えますが、かえって動きやすいと思いますよ。
とりあえず、着てみましょう」
ルシルに促され、手伝ってもらいながら着てみることにした。
頭からかぶるものと、袖を通すものとに分かれていて、2枚を重ねて着た後に、
腰帯で、裾の長さを調節するらしい。
ひらひらとした布が、邪魔になるかと思ったが、とても着心地が良く、動きやすかった。
しかも腰帯で、胸元の開き具合や、お腹や胸周りの締め付け方を調節できるので、
長時間動かずに着ていても、疲れずにすみそうだ。
ちゃんと、旅をするのに適当な服装を、用意してくださったのだわ。