Bitter
ある日の、体育の時間。



その日から種目がバレーボールにうつり、二人組でパスの練習をするようにと先生が言った。


(今に限ったことではないが、●人組にわかれなさいと先生が言うたびに漂う微妙な空気といったらない。)




こういう時、いつもならアコ達三人とグッパーのジャンケンをして分かれていた。



ちらっと見ると、もう三人はパス練を始めていて、私がどんな行動にでるかにやにやと眺めている。




ため息をついてボールをとりにいくと、カナの手とぶつかった。


ぱっと顔をあげると、彼女は柔らかく微笑んだ。



いつもカナは独りでパス練習をしている。


“かわいそう” とは思わなかった。



彼女の気持ちを知っていたから。



しかし、彼女を見る周りの目‥“独り”を受け入れない目も知っていたから、
やはり(あぁなりたくない)
と再確認してしまう自分がいたものだった。



“独り”は、恥ずべきことじゃないということは、わかっていたのに。




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