労働の価値 その2
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そんなふうにたまったのは、
いつものまにかできあがり、
たまたまそうなったものである。

こやつのからだの、
こっちがこんなことをして、
あっちがあんなことをして、
と、
違っているのと、
同じように。

だから、
あのアン作りの彼女も、
わかるのだ…

彼女は自分が思うように、
アンを作っているわけなのだが…

分担のせいで、
ひとびとのあいだでの物づくりのしくみ、
そして、
そのしくみのなかで彼女が収まっている場所が、
彼女たちの勝手にはならないことが、
わかったり…

そんなふうに分担して、
彼女たちがおたがいに、
ひとを気にせず勝手にやっていけるのは、
アン以外のものを、
うまく、
ほかのひとから手にいれられる、
そういう仕組みになっている、
そのおかげなのだということが、
わかるのだ。

「いくらで売れた?」
それはこういうことだった。

≪「うまくほかの人から手に入れられるはずだ」ということを、「予期」という。≫

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