労働の価値 その2
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その価値の姿のときは、
商品は、
もともともっていた使う価値…

…そしてそういうふうになるために とくにそそぎこまれた、
役に立つ労働の、
いろんな「あと」を、
なくしている。

そうして、
「いつか飛び立つ日を待つ」ようになる…

…だれでもどこでも変わらないただの「労働」が、
のっぺりとどこまでも同じように広がって…

…ひとびとのあいだで、
形にされたものになる、
その日を…。

だからひとは、
まったく考えない。

おかねをみても、
おかねに変わった商品とは、
どんなものだったのか、
ということは、
考えない。

どんな商品も、
おかねに姿を変えたときは、
ほかのどの商品とも同じ顔になる。

だからたとえば、
そのおかねは、
じつは犬のフンだったりするかもしれない。

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