先生がくれたもの~運命に導かれて~
「さぁ、早く書いて。」
「うん。」
あたしは婚約届けに“水無瀬 瑠璃”って書いた。
だけど手が震えちゃってなかなか大変だった。
「ねぇ先生、何時出しに行く?」
「今から幸子さんに出しに行ってもらう。」
幸子さんはこの病院の看護婦さん。
だけど…
「一緒に出しに行かないの?」
「役所は遠いから、瑠璃の体にちょっと負担が大きいから。」
「そっか…」
「ご免な。一緒に出しに行けなくて。」
「ううん。仕方ないよ。」
「本当にご免。じゃあ次なんだけど。」
「まだあるの?」
「おぉ。ここにはないから。木場先生の部屋まで移動!」