君への願い事
そしてその日の夜。
芽依も利枝もお互いの家に帰っており、二人ともいつもとかわらず部屋で過ごし
ていた。
夜の八時くらいはだいたい芽依はパソコンでインターネットを見て過ごし、
利枝は飼ってるミニチュアダックスのテリー(オス)を抱きながらテレビを観たり
して過ごしている。

芽依の部屋を見てみよう。
芽依はパソコンに向かってボソボソ独り言を言っている。

「何このサイト?お互いの頭の中がわかります?あなたと好きな人の名前を入れ
てみましょう…か。や・ま・だ・しゅ・ん、とぉ。い・し・い・め・い。エヘヘ。


芽依はそれぞれの名前を入れOKをクリックした。

「いや~ん!何これ~!」

パソコンのモニタには二人の頭の中とされるキーワードが出てきた。

「私の頭の中【H】ばっかり~!しかもちょっとだけ【食】って…。瞬君なんて
【平和】と【夢】と【希望】で頭の中いっぱいなのに…。私の頭の中がこんだな
んて知られたら嫌われちゃう~!」

芽依はこんなことでショックを受けて両手を顔を隠しうなだれている。
その時、芽依の後ろで物凄くまばゆい青白い光りが輝きだした。そしてそれとと
もに声が聞こえる。

「僕は愛を司る天使ジャミエル。今後ともよろしく…。(決まったぜ!)」
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