王様監禁ゲーム。
「ね?俺だって、凛だけなんだよ??だから、消して」
こんなの、頼んでない。
ここまでくると、恐い……
「なんなら、俺が消そうか??」
そう聞かれて、あたしは首を振った。
「変な細工しても駄目だよ。消したあと、また確認するから」
笑顔で言われても、あたしは笑顔になれない。
いくら彼氏でも、これは……
でも世の中、そういう人もいるのだろう。
あたしはそう言い聞かせて、男のメモリーを全て削除した。
削除したあと、もう一度喜一君に確認され、
「うん、いいよ。これからも、この状態でね」
と命令された。
「ねぇ、喜一君。喜一君は、別にあたしだけじゃなくていいんだよ?男友達とか、いるでしょ??」
「俺は、凛だけでいい」
「だけど……」
「なに?凛は、俺のこと嫌い??」
腕をぐっ、と掴まれた。
恐い……
「そ、そんなこと……ないよ?」
あたしは言った。