7月7日、逢いたくて
…………
『本日はホノルル便にご搭乗いただき、まことにありがとうございます。
当機は東京成田空港を出発いたしまして…』
機内に流れるアナウンスを、ぼんやりとした頭で聞き流す。
胃が浮くようなこの感覚は、何度乗っても慣れない。
窓の外は、真っ白な雲の中。
まるで雲を切るように飛行してゆく様を、あたしはぼんやりと眺める。
―――想うのは、彼方の事。
飛行機に乗っても
まだ、実感は湧かなかった。
もちろん、不安がない訳じゃない。
今更会いに行ったとしても
彼方が今もあたしを想ってくれてるとは限らないし
受け止めてもらえるとも思ってなかった。
…でも、気持ちは止められなくて。
到着するまで8時間もあるのに
逸る気持ちが抑えきれなくて
寝る事すら出来ないあたしは遠足前の小学生か。
そのくせ、目を開けていると時間ばかり気にしてしまう。
だから仕方なく瞼を閉じた。
…もうすぐ、七夕。
今年こそ、あたしの願いは叶うだろうか。
ねぇ、彼方。
あなたは七夕に、何を祈るの?