7月7日、逢いたくて
ホノルル空港に着いた頃には、すっかり夜になっていた。
時間を確認すると
現地時間は7月6日の夜9時過ぎ。
ここから彼方が居るであろう、ハワイ観測所まではシャトルバスを乗って行かなくてはいけないので今日はひとまずホテルへ向かった。
ホテルの部屋に入るなり、あたしはベッドへと飛び込む。
慣れない飛行機に体はすっかりくたくただ。
仰向けになり、広いベッドの上で天井を見上げる。
…明日、彼方に会えるんだ。
心の中で、そう唱えてみる。
なのに、ここまで来てもまだ実感は湧かない。
無理もないだろう。
さよならすら言ってもらえずに、あたしは彼方と離れてしまったんだから。
「…はぁ、」
思わず溜め息が漏れる。
一年前、あたしはきちんと天塚さんへ別れを告げた。
あんなに想ってくれていた天塚さんに
嘘をつくのはどうしても嫌で、あたしは思いのたけを全て彼にぶつけた。
それを聞いた彼は、ふう…と息を吐き出し
『何となくわかってたよ。』と答えた。
そんな彼に
あたしは謝る事しか出来なくて。
それからの一年間は、彼方への想いに気付いてしまったあたしにはあまりに酷だった。
寂しさと虚無感との隣り合わせの毎日に、涙に暮れる事もあった。
でも、もうそんな毎日とはお別れ。
例え彼方があたしをもう想ってくれていなくても構わない。
ただ、伝えたい。
この気持ちを、全て。
彼方に伝えたいんだ。