7月7日、逢いたくて
ぎゅっと心臓が縮むような感覚。
会いたい、と心底願って訪ねて来たくせに、なかなか振り返る事が出来なかった。
きっと、溢れ出るモノを止める自信がなかったからだろう。
振り向いた瞬間
やっぱり耐えきれずポタリ、と落ちた涙があたしの視界を滲ませた。
「…彼方、」
一歩、足が進む。
何度も心で呼び掛けていた名前。
この日を夢見ては泣いて、募る想いに胸が張り裂けそうだった。
たった一年。
だけど、あたしにはその一年が長すぎて。
「…彼方…っ、」
震える声が
もう一度彼の名前を口にした時、更に涙を誘った。
そしてあたしは、人の目も気にせずその場にしゃがみ込んで泣きじゃくった。
言いたい事はたくさんある。
伝えたい事もあるのに、何故か言葉ではなく涙にしかならない。
彼方はゆっくりとあたしの元に歩み寄ると
「こんな所で泣くな、バカ。」
と、ぶっきらぼうに言い捨てたけど
背中を撫でてくれる手は、相変わらず優しかった。