7月7日、逢いたくて
ようやく泣き止み
落ち着いた頃、夕暮れは既に沈んだ後だった。
「オリ、こっち。」
彼方はそんなあたしを連れ、展望台へと案内してくれる。
本来なら関係者以外、立ち入り禁止であろうその展望台は
幸いにも小高い山の上に建てられていたので、他の研究者に会う事はなかった。
少し日に焼けた後ろ姿を、懸命に追い掛ける。
そして連れられた展望台から見えたのは…。
「……すごい…、」
日本じゃ考えられない程の、満天の星空だった。
幾千もの星が
互いを主張し合いながらも、寄り添うように光を放ってる。
辺りは灯り一つなく真っ暗なのに、彼方の表情がハッキリとわかった。
手を伸ばせば届きそうな、そんな星があたしたちを見下ろしている。
すると、彼方は満足そうな顔で笑って
「すごいだろ?思わず宇宙に居るのか、って勘違いするくらい。」
そう言いながら
展望台を出てすぐの芝生に腰を下ろした。
あまりの幻想的な光景に
「…うん、」としか返事が出来なくて、あたしも彼方の横に腰を掛ける。
吹き付ける山の涼しい風が、無口な二人の間を通り抜けた。
何か話さなきゃ。
そう思っているのに、躊躇してしまう。
そんな中、先に口を開いたのは彼方の方だった。
「…何で、ここに来たんだ?」