7月7日、逢いたくて


澄み渡る空気に
よく響く彼方の声。


“織葉”



彼方にそう呼ばれると
あたしの心はぎゅっと縮まって

体が金縛りに合ったみたいに動けなくなる。



こんな時に限って
どうして名前で呼ぶのだろう。

いつもは
“オリ”って呼ぶくせに

何で―――。




歩みを止めたあたしは
溢れ出そうな涙を堪え、ゆっくりと振り返る。

ぶつかった彼方の切ない視線が、視界を徐々に滲ませた。



「織葉、」

彼方が、あたしを呼ぶ。


近づいてゆく距離が、涙腺を崩壊して。




「…織葉。」

もう一度呼ばれた時
頬を流れた涙は、彼方の姿を完全に見えなくさせた。



「…泣くなって。」

「彼方が…いけないんでしょ…っ、」

「…何が?」

「だって…、」


いつもより優しい声が
心のずっと奥に、染み込んでゆく。


あたしは一度深呼吸をすると、濡れた瞳を彼方に投げて言った。




「star letterの差出人は…

彼方、だよね…?」





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