純愛バトラー
「要するにスク水好きの変態ロリコンって事でしょ。私には見向きもしないなんて、失礼しちゃうわ」

 何故だか知らないが、千沙子がイライラと毒づいた。

「何だよ。千沙子も写真撮って貰いたかったのか?」

「冗談じゃないわ。絶対嫌よ」

「じゃあ何で怒ってるんだよ……。お前の考えてる事はいまいち解らん」

 オレがそう言うと、千沙子は眉を跳ね上げ、持っていたタオルを思い切りオレに投げつけた。

「お黙り! 陣なんかずっとスク水にデレデレしていればいいんだわ!
 馬鹿馬鹿しい。私は海で泳いできますから」

 そう言って、ちらりと絵理に目を止める。

「御剣さん。無用なトラブルを防ぎたいのなら、さっさと普通の水着に替えてらっしゃい」

 千沙子は言うだけ言って踵を返し、ビーチへと消えていった。
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