戦国サイダー
「何を」


「私はあんたのものじゃない! 妾でもないし、娼婦でもない! そんなのなんかこっちから願い下げよ!」



堰を切って、言葉が溢れる。


一緒に涙がぼろぼろと零れているのがわかった、伝うそれは驚くほど熱い。



「何の話だ」



鬼虎の表情が、不思議なものに変わってるけど、それが読み取れる程冷静じゃない。



もうイヤだった。



でも、どうしてたった三日の付き合いしかない人にここまで感情的になれるんだろう。



ううん、わかってる、本当にどうでも良かったらマイナス面でも感情的にはなれない、適当にあしらえる筈。



本当はどうでも良くないから。





もう、嫌いになりたいし、嫌われたいんだ――


 
< 148 / 495 >

この作品をシェア

pagetop