ドラゴン・テイル【外伝】
『草食?』
レッドドラゴンはヴァルザックの言葉に目を大きく開いて問い返すが、すぐに大笑いをした。
『そりゃ言い過ぎだぜ兄弟!
俺らドラゴンは雑食だ』
そうだろ?
そう問いかけるレッドドラゴンの視線が一瞬ウルを捕らえる。
─……おいおいおい………嘘だろ…?
嫌な汗が背を流れる。
不安気な表情でヴァルザックに視線を向ける。
ヴァルザックの答えは、ウルの思いを裏切るものだった。
『…そうだな。草食は少し言い過ぎた』
─……マジか……?
ウルの頭が真っ白になる。
それと正反対に嬉しそうな視線をウルに向けるレッドドラゴン。
ゾク……ッ
ウルの背筋に悪寒が走った。
─…ヴァル……本当に人間を喰うのか?
声に出そうとするが、口がパクパクと動くだけで言葉にならない。
そんなウルに、ヴァルザックの低い声が届いた。
『悪いなウル……。無駄な戦いはしたくないんだ。怖いのは、多分一瞬だから』
そう告げた刹那、ヴァルザックの体が大きく跳ね上がった。
勢いよく空中に投げ出されるウルと、それを驚いたように見て反射的にウルの体に食らいつこうと牙を剥くレッドドラゴン。
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