レインブルー

最近学校に来るのが憂鬱だ。

大きくため息を漏らしては窓から見える向かいの校舎の一階にある保健室に目をやった。

七瀬先生の顔を見なくなってから俺は何度そうしていただろう。

毎日あの女神のような笑顔に癒されるために学校に来ているようなものなのに。

いくらなんでも風邪にしちゃ長引過ぎないか。

でもインフルエンザってそんなもんか。

てかインフルエンザって誰が言ったんだっけ。

見慣れた姿が目の前を通り過ぎる。


ああ、そうだ。

こいつだ。



「なあなあ、黒井」


俺は黒井の肩を抱き寄せた。

この前一緒に行ったサーフィンで日に焼けた頬の皮が捲りかけている。
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