レインブルー

するとちょっと待て、と黒井が話を遮った。


「インテリって、斎藤のことか」

「そうだけど…」


俺は眉をひそめる。

教師の中で唯一東大を卒業した斎藤が生徒から「インテリ」と呼ばれているのは学年の間では有名な話だ。


「なんで斎藤が出てくるんだ」

「えっだから…」


苛立ちが募る。

こいつ。
ちゃんと俺の話聞いてるのかよ。


「斎藤の不倫相手が篠田ってことだよ」


ガタッ、と黒井は音を立てて立ち上がった。

突然のことに驚いた俺は思わず退く。


「えっなに。急にどうしたんだよ」


黒井は黙って俺を見下ろしている。

その目は血走っていた。


「…もしかしてマジで知らなかったのかよ」


黒井の表情が険しくなった。

ごくりと生唾を飲み込む。

やっべえ。

俺、墓穴掘った?
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