【子供に読み聞かせたくない童話】かなしいピエロ
「わたし、ピエロくんにおれいしなきゃいけないの」

「ぼく、なにもできなかったけど…」

「ピエロくんといっしょにいると、しぜんにわらえるの」

「………」

「なんでだろう…」

「………」

「…ううん、なんでもない。ショーのことは、わたしからおねがいしてみるから」

「うん」

「じゃ、きまりね。がんばってね!!」

そういって、しょうじょはさりました。

「おれいをしなきゃいけないのは、ぼくのほうなのに…」

ピエロくんは、むねにあつくこみあげるきもちをおさえ、いえにかえりました。
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