涙恋~RUIRENの魔法~
思い出す風景
「おかあさん~
早く早く~!!」

加恋の声がした。

「亜恋、大丈夫?」

「大丈夫よ。」

「模試が悪い時に重なったから・・・・
本当は連れて行きたいのに」
母が言った。

父の赴任先に
遊びに行くことになっていた。
私にしては
苦い思い出にしかならなかった。
あと何十年後
行ったら
私を優しく迎えてくれるだろうか


加恋は昔の仲間たちに
会う事で頭が一杯のようだった。


「私行っても
加恋みたいに行くとこもないし
暇だから
家にいたほうがいいもん。
気にしないでいいから~」



母は何度も
心配そうに
ここにあるもの食べて
戸締りして
お金はここにあるから

言い続けていた。


「おかあさんったら~!!」
加恋が怒った。


「はい~今行くわ。」


「楽しんできて
おとうさんによろしくね。」

「テスト頑張ってよ。」


「おかあさん!!
電車遅れるから~」


二人は楽しそうに出かけていった。


行きたくはないけど
なんだか疎外感は隠せなかった。
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