涙恋~RUIRENの魔法~
今日の母の言葉は
全てだった・・・・・・
加恋にしても母にしても
私のこと
バカにしてるんだ・・・・・
蔑んでるからこんな言い方されるんだ・・・・



  ひどいよ・・・・・


私は、優のことで
ひとつも恥じてなんかいない・・・・・


「わかってるの?」


母の言葉が追いかけてきた。



「うるさい!!!」

私は絶叫した。


その声に加恋が顔を出した。
母も怒りの顔で私を見た。



「ママ・・・
あんまりそんなこと言ったら
亜恋ちゃん可哀想だよ。」


「加恋みたいに
もう少し明るい子だったらね・・・・
亜恋は陰気なのよ。
何考えてるのかわからないわ。」


「仕方ないよ。
亜恋ちゃんは、そういう性格だもん。
今更言ったって・・・・・
亜恋ちゃんの汚点は消えないし
私たちも後ろ指に耐えていかなきゃ・・・・」


「加恋にも
迷惑かけたもんね・・・・
ごめんね。」


「いいよ。
亜恋ちゃんのためだもん。」


「優しい子ね。
あなたに救われたから
パパもママも・・・・・・・
加恋は明るく元気に幸せに笑っていて
それだけでいいわ。」



耐えられなかった。
姉妹のこの差は・・・・・
私が全部悪いの?


靴をはいて
また外に飛び出した。
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