涙恋～RUIRENの魔法～
部屋
本当に楽しい家族だった。


「おじさん、亜恋ちゃん見てたら
またおかわりしたくなる～
ね、ママ？」


「聞いた？
きっと飲みに行ったら
こういう恥ずかしいこと平気で
言っちゃったりするのよ。
あ～なんか見えてきた～」
そう言って大げさに頭をかかえる
愛斗の母



私をふりかえって
茶目っけたっぷりの
愛斗の父親が肩をすぼめたので
私は飲み込もうとした
ジュースを鼻から出してしまった。


それほど愛斗の家はにぎやかだった。


　　明日は現実に戻るから
　　今日だけは楽しませて・・・



私は病室で天井を見上げてるだろう
優にあやまった。



「パパも、寝たほうがいいよ。
亜恋ちゃんは私の部屋でいいんでしょ？」



「そう、頼むわね。
大事なお嬢さんだから
愛斗、夜這いはだめよ。」
そう母親が言った。


「ばかじゃん、かーちゃん」
愛斗が睨んだ。


「私も楽しくてよっちゃったわ。
さ、パパ、ねるわよ。
明日は早いのよ～
じゃ、亜恋ちゃん、おやすみね。
ノゾミのお客様として
頼んだね。」


「は～い」


「亜恋ちゃん、おやすみなさい～」
大きな父親を支えながら
母親が去って行った。
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