涙恋~RUIRENの魔法~
「朝日は・・・・今日もがんばって
生きろっていう
希望の赤・・・・・」



「これが・・・・・最後・・・・・・
本当に最後・・・・・・」



真赤に染まる部屋は
涙色に染まる・・・・・


お互いの全てを
焼き付けようと必死だった・・・・・




「月日が過ぎても
忘れないためには・・・・・
どうしたらいいんだろう・・・・・・」

私はつぶやいた。



優は私を愛しながら言った。



「昔、真剣に愛しあった人に抱かれたことが
・・・・・あったな・・・・・で・・・・
いいじゃん。
それでいいよ・・・・・・・
少し忘れないと・・・・・
新しい恋できないから。」


 新しい恋できないから・・・・

もう一度呟いて
優はいつもより強く私を責めた。

まるで
その新しい相手に挑むかのように
激しく強く・・・・・・・



そして私は気を失った・・・・・・・・・・・・




潮の香と冷たい風が吹き込んだ。


「ん・・・さむ・・・・・」
私は、目が覚めて布団にもぐった。


「大丈夫か?」


恥ずかしくなって私は顔を出せなかった。


「うん・・・だって・・・・
ユウくん・・・・激しすぎ・・・・・」


「ごめん・・・・
幸せ願うなんて言いながら
ちょっと想像して嫉妬した。
反省・・・・反省・・・・・
頭冷やしてたんだ。」


私は優の背中にしがみついた。


「嫉妬してくれて・・・・・
うれしい・・・・・・
なんかうれしかった・・・・・・
私は嫉妬したけど
ユウくんしてくれたことなかったでしょ?」


「え?気付かなかった?
俺めっちゃ、嫉妬深いんだぞ。」


「深くてもしたことないでしょ?」


窓をしめた。


「愛斗・・・・」


「え?まな?」


私はあまりに唐突な優の言葉に
驚いた。
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