涙恋~RUIRENの魔法~
「すごい、すごい!!」

いつでも中心で微笑んでいる。
小さい頃の優は
それは愛らしくて・・・・
小中学生の頃は
爽やかで・・・・・
高校、大学と・・・・
小さい頃の私の記憶の優に変わっていく


胸が張り裂けそうで
小さくなってしまった優を
抱きしめながら
涙があふれ出した。
声をあげて泣いてしまった。



「あら!!亜恋ちゃん!!」


コーヒーの準備をしていた優の母が
慌てて飛んできた。


モモシキ姿のおとうさんも

「どうしたんだ!!」と走ってきた。



「おとうさん、おかあさん・・・・
ごめんなさい・・・・・
みんな私のせいです・・・・・・
こんなに輝きながら生きてきたのに・・・・
私が好きになってしまったばかりに
ユウくんの希望をみんな
奪ってしまった・・・・・
大学時代のユウくんは・・・・・
私の・・・・初恋でした・・・・・・・
幼い心で想い続けてしまって・・・・
だから・・・・先生になって再会してしまった
ユウくんに・・・・
そのままぶつかってしまった・・・・
ごめんなさい・・・・
おとうさん、おかあさんにも
たくさん悲しい思いさせて・・・・・・
ユウくんの命まで・・・・
きっと・・・・私が・・・・
私が・・・・奪ってしまったんですね・・・・・・
こんな小さな箱に入れられて・・・・・
ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・・」




床に座り込んで
わけわからなくなって泣き続けた。


優の歩いてきた道をたどりながら
私はなんてことをしてしまったのかと
自分を責めていた。
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