tone
『違うよ。ただ……。』


ただ………。









ザザザザザァ!!!!



『歌音!!!!』









ドクンッ!!


『うっ!?』


『歌音!?』



何かがある。


この曲に、何かの想いがある。


あたしは頭を押さえた。


自分で思いだそうとしてる訳じゃない。


体が勝手に機能していく。


まるで取り零れたピースを探すように、


あたしは記憶の中を行き来していく。


薄暗い記憶の中を。



あたしの名前を必死に呼ぶ、奏ちゃんの声。


それを聞き、あたしの意識は雨の日へと移動した。









……………………………




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