世界の灰色の部分
わたしにそう呼ばれ、彼女は驚いたようにわたしの顔を見た。
長く、綺麗にそろったまつ毛、やさしそうなのに凜とした目、ふっくらした唇。色白だった肌はすっかり日に焼けて黒くなっているけど、なんとなく顔つきはそれなりの年月を過ぎたことを感じさせるけど、けどたしかに目の前にいるのは、間違いなく姉さんだった。
「…夏実、夏実なのっ?」
わたしが頷くと、姉さんは今度は先生の方を見た。
「嘘…、川上先輩?」
「ひさしぶりだね、瑞穂ちゃん」
姉さんは両手で口を覆い、それでもなお驚愕の声を抑えきれないようだった。
「嘘っ、夢みたい…!どうしたの!?なんで2人が!?」
姉さんの目には一気に涙が浮かんだ。それを見てわたしまで思わずじんとした。
そして姉さんの声を聞きつけてか、奥から小柄な老婆が出てきた。
「なにかあったー?」
姉さんはその老婆に笑顔を向けた。
「おばあ聞いて、この子、本土にいたわたしの妹なのよ。こっちはわたしと友裕さんを出会わせてくれた高校時代の親友」
友裕さんというのは柴田さんのことだろう。
姉の説明に、老婆はしわだらけの顔をくしゃくしゃにさせて笑った。
「それじゃゆっくりゆんたくしなきゃね。いいよー、瑞穂ちゃん、もう店閉めちゃっても」
いえ、おかまいなく、と言おうと思ったんだけど、そんな間もなく、姉さんは「そうね」と店に鍵をかけてしまった。
「あんたたちお腹すいてるでしょ?おばあが今そば作ってくるさー」
老婆はそういって厨房へと入っていった。
姉さんは近くの椅子に座った。
長く、綺麗にそろったまつ毛、やさしそうなのに凜とした目、ふっくらした唇。色白だった肌はすっかり日に焼けて黒くなっているけど、なんとなく顔つきはそれなりの年月を過ぎたことを感じさせるけど、けどたしかに目の前にいるのは、間違いなく姉さんだった。
「…夏実、夏実なのっ?」
わたしが頷くと、姉さんは今度は先生の方を見た。
「嘘…、川上先輩?」
「ひさしぶりだね、瑞穂ちゃん」
姉さんは両手で口を覆い、それでもなお驚愕の声を抑えきれないようだった。
「嘘っ、夢みたい…!どうしたの!?なんで2人が!?」
姉さんの目には一気に涙が浮かんだ。それを見てわたしまで思わずじんとした。
そして姉さんの声を聞きつけてか、奥から小柄な老婆が出てきた。
「なにかあったー?」
姉さんはその老婆に笑顔を向けた。
「おばあ聞いて、この子、本土にいたわたしの妹なのよ。こっちはわたしと友裕さんを出会わせてくれた高校時代の親友」
友裕さんというのは柴田さんのことだろう。
姉の説明に、老婆はしわだらけの顔をくしゃくしゃにさせて笑った。
「それじゃゆっくりゆんたくしなきゃね。いいよー、瑞穂ちゃん、もう店閉めちゃっても」
いえ、おかまいなく、と言おうと思ったんだけど、そんな間もなく、姉さんは「そうね」と店に鍵をかけてしまった。
「あんたたちお腹すいてるでしょ?おばあが今そば作ってくるさー」
老婆はそういって厨房へと入っていった。
姉さんは近くの椅子に座った。