【企】君の手をずっと。
『遅刻してくることにはもう慣れた。けど猛ダッシュは禁止な』
「なんでよ」
『危ないから」
そう言って、ぽんっとあたしの頭を撫でる智也。
相変わらず優しいな、ほんと。
あたしにはもったいのないくらい素敵な人。
「ありがと、智也。大好き」
そう言ってあたしはギュっと彼の手を握った。
智也のぬくもりが伝わってくる。
どんな時も智也とずっと一緒だった。
いつもあたしを守ってくれた。
いつも隣で笑顔を向けてくれてた。
そんな智也が
ずっと大好きで、愛しくて。
これからもずっと、一緒だよね?
毎日が幸せすぎて、いつか突然智也が離れてしまうんじゃあないかって。
不安が増してしまうのは、きっと進路選択の時期だからかもしれない。