恋の破片(カケラ)~ラブ&ピース~
夜に大変な事が起きた。

所長が女性部屋でつぶれてしまい、皆が面白がって、百合を部屋から閉め出して、二人きりで一夜を過ごさせたのだ。

百合はパニックになり、

『お願い、開けて。』

と、言ったけ
れど駄目だった。

そして、長い夜所長の寝顔を見ていた。

震える指先で、所長の唇をなぞった。

脈が早くなるのがわかった。

黙ってそっと唇を押し当てた。

何度も何度も押し当てた。

そして所長の手を取り、そっと浴衣の中の素肌に触れた。

大きな乳房を包み込むように。

実は宴会でも百合は傷ついていた。

ふざけて所長が、後ろから抱きしめ、ブラもつけていない浴衣越しの百合の両乳房を包んで、

「見て~!!皆注目~!!この手を見て~!!」

と、皆に言ったのだ。

爆発しそうに胸が激しく打った。

「動かさないから。」

そう耳元で言われた。

こんなの酷い……。
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