NOEL(ノエル)
「夢?」
アルベルトは一呼吸おいた後、その瞼を閉じて話し出した。
「そこにはいつも一人の女性が立っている。
白いコートを着て、髪は銀色に輝いている。
その人は僕が今まで一度も会った事の無い人なんだ。
もちろん母にも似ていない。
でも、なぜかとても懐かしくて、僕にはそれが何故なのか、分からない。
彼女はいつも、とても悲しそうな顔で僕を見ているんだ。
口を開いて何かを話そうとするけれど、僕にはそれが聞こえない。
僕はじれったくなって、彼女に近づこうと駆け出すんだ。
すると、彼女は僕に向かって手を差し伸べながら・・・
倒れる。
そして・・・次の瞬間、僕は見る事になる。
彼女の真っ白いコートの背中から、紫紺の血がドクドクと流れているところを・・・。」