恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~
あたしはこのとき、自分の父親と母親が出逢ってしまったことをちょっぴり恨んだ。


「それにしてもイチゴ。アンタ、シワワセ者よォ~」

「え? あたしがシアワセ者?」

イケメンじゃない父親と、ザンネンな母親の間に生まれたあたしの、いったいどこがシアワセ者だっていうワケ?

「シアワセよォ。だってフツー、ミュウちゃんとおしゃべりしようと思ったら、お店で指名料やらテーブルチャージ代やらナンやらで何万円も払わないといけないんだからァ」

「へぇ、そーなんだ……」

ホストクラブなんて、あたしにとっては“宇宙”や“深い海の底”と同じ未知の世界だ。

「ねぇ、この名前の下に書いてるURLはお店のHP(ホームページ)のヤツ?」

「まぁな」

今度はミュウトが答えた。

「じゃあ、コッチの手書きのメアドは?」

「ソイツはオレのケータイのアドだ」

「ミュウトのケータイのアド……」

「しかもソレ、仕事用のじゃなくて、プライベートのケータイのアドレスよォ」

またマンゴーママがしゃしゃり出る。

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