恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~
「………」
「それに拾ったねこを大事にしてくれるニンゲンが見つかったんだ。捨てねこの里親探しをライフワークにしてるオレにとっちゃ、こんなに嬉しいことはねぇ」
「ミュウト……」
「おい、ノッポのにーちゃん」
「あ、ハイ」
「そのねこ、ちゃんと可愛がってくれるよな?」
「ハイ!」
あたしたちに背中を向けているミュウトからはゼッタイ見えないのに、ピンと背筋を伸ばしてビシッと気をつけの姿勢で返事をするセンパイ。
「いいか? もし捨てねこなんかにしやがったら、オレ、にーちゃんのこと、ボッコボコにしてやっからな。いいな? 頼んだぜ、ノッポ王子~♪」
「ハイ、約束します!」