恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~
「えっ……」

“井川くん”って……センパイ、あたしが今からココで井川センパイと会うこと知ってるんだ……。


「わんこはさ、まだウチの高校に入学したばかりだし知らないだろうから教えてあげる」

そう前置きをしてからセンパイが言う。

「あたしね、2年前から……高校に入学したときから、ずっと井川くんのこと、好きだったんだ」


「それを言うなら、あたしなんか3年前から……井川センパイがまだ中学3年のときから好きだったよ」

ホントはそう言い返してやりたかった。

「………」

だけど、実際には何も言えなかった。

言えるはずなんてなかった。

パシリのわんこがバレー部・主将のあゆみセンパイにくちごたえなんてできるはずない。


「そんでさ、春休み中に、ウチの女子バレー部のコ2人連れて、井川くんを含めた男子バレー部の3人と、ようやくグループデートまで漕ぎつけたんだよ」

「………」

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