あたしの好きな人【短編と名乗っていい頁数かな?】
うんうん、と同意を表しながら大きく頷いたみぃちゃんは、ツイッと手を上げて軽く握った拳でヨシ君の頭をゆるく小突いた。


「美樹?
マジで料理が苦手な人間から見れば、そういう発言は許しがたい暴言だからな?
美樹の知らない内に、美樹の言葉で傷付く人間だって出るかも知れないんだぜ?
そんなのは嫌だろ?」


みぃちゃんの拳をなんの抵抗もしないまま受けたヨシ君は、続けられたみぃちゃんの言葉を聞きながら、その優しい表情を困ったように曇らせていく。


そんな表情をさせたいわけじゃなかったのに。


ヨシ君の表情の変化に、あたしはそんな風に内心慌てていたりもするんだけど、ヨシ君の困ったようなこの表情にも、ちょっとドキドキしてしまったりする。
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