君に…
「まだのせたばっかりなんだよ?」


僕はそう言いつつも、すくい取るようにしてのせたばかりの君の唇の泡をぬぐう。


それが終わるのを待ちかねたみたいに、君は目と口の両方をふさがないで欲しいって訴えてきた。


「でも、どっちもキレイにするにはしっかり石鹸で洗わなきゃいけないんだよ?」


僕がそう言うと君は短くうなった後、同時じゃないなら我慢するって言ってくれる。


僕はそれに安心してさっきはのせただけだったまぶたの上にもうひとすくい泡のかたまりをのせた。


「じゃあ、しっかり馴染ませていくから目を閉じていてね?」
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