君に…
僕はそう前置きすると、そうっと指で君の意外と長いまつげに泡が絡むように馴染ませていく。


慎重に、丁寧に。


そして出来る限り優しく。


僕の指が直接君の肌に触れないように。


こすり取るんじゃなくて、ホントにのせた泡をお化粧に馴染ませて溶かしちゃうように。


気を配りながら作業をしている僕に君は、ざわざわした感じがするって不満を言う。


「うん。
触れるか、触れないかってところでやってるからね。
ざわざわした感じっていうか、ぞわぞわした感じっていくかそんな感覚がするだろうなって思うよ。」
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