君に…
だって僕も指先に同じような感覚を感じてるから。


なんだか君との間に静電気みたいなものが発生したみたいな感じだよね。


不思議な感覚だよ。


そんな事を呟きながら僕は君の顔の上の泡を指でそっとぬぐい始めた。


もう終わり?って尋ねる君には残念なお知らせかもしれないんだけど。


「ううん。
石鹸の泡はね、油を吸うと消えてきちゃうからいったんぬぐって、またのせるんだよ。」


そう。


充分に働いてくれた最初の泡の層にはのいてもらって、また洗面器の新しい泡に働いてもらうって事なんだ。


でも、君のげんなりする気持ちもわかるから、ね。
< 33 / 49 >

この作品をシェア

pagetop