君に…
「明日から僕らが向かう欧州は今、乾燥している所が多いし。
何より飛行機の空調で乾燥しちゃうかもしれないし。
だから念のため持ってきていたんだ。」


必要になった時に向こうで買うっていう手段もあったんだけどね、と僕は続けた。


「もし無香料のがなかったら困るなぁって思ったし、いつもの使い慣れてる方を持っていく方がいいかなって。」


そう言いながら僕はボトルを傾けて、手のひらの上に数滴垂らした。


そして手を合わせて充分に広げてから君の頬に包み込むようにあてる。


「少し植物の匂いはするけど、ほとんどわからないでしょ?」
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