Heaven


人間は必ず自分の弱い部分を隠すことがある。
俺もそうだし、みんなそうなのだ。


『さくらは…今日どうする?学校』


さくらは今日制服姿だ。ということは学校に行くということ。
だけど、こんな精神状態で行けるのだろうか?


さくらはゆっくりと立ち上がり、俺を見下ろした。


『行くよ?行かなきゃ…好きな人に会いにいくの…』


さくらはこう行って、再び天井に飾られた空の写真を見上げる。
そのさくらの姿がとても力強かった。
自分の気持ちに嘘はなく、凄く透明だった。



『さくらは強いな…』


微笑みながら言う俺。
俺は自分の気持ちが分からなくなっている。
美加も気になるが、美羽も気になる。


『雅は美加ちゃんのこと…好きなんだよね?』


さくらの言葉は、
俺の心の中の疑問、そのままだった。


戸惑いはなかった。
戸惑うことなどなかった。


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